怖い!ハチのひと刺し
スズメバチが猛威をふるい、その被害は山間部だけでなく都市部でも事故が多発しています。この現状は豊かさを求める人間の生活と無縁ではないように感じています。
改めて生物の生態系を考えながら自然に謙虚でありたいと思います。
<事例>
東京都調布市で清掃活動をしていた中学生ら6人が学校周辺の林の中でスズメバチと見られるハチに刺されて軽いケガをした。(2005年9月17日9時40分頃 2005年9月17日、朝日新聞夕刊)
【どうして刺されてしまったのでしょう?】
・巣のあるのを気づかず、林に分け入ってしまった
・手で払いのけた
・帽子を着用していなかった
・集団で行動していた
【刺されないためのポイント】
① 巣に刺激を与えない
スズメバチが人を攻撃するのは「巣を刺激された」場合がほとんどです。
近づいて、触ったり、木をゆすったり、つっついたりしないようにしましょう。
② 攻撃されそうになったら
ハチが威嚇音を発しながら近づいてきたら、目を閉じ、顔を下向き加減にし、姿勢を低くして過ぎるのを待っていましょう。驚いて大声で騒ぐのはハチを刺激するので禁物です。攻撃をしてきたら手で払ったりせず低い姿勢で急いでその場から離れて下さい。集団でいるところに攻撃することが多いようです。
③ ハチの攻撃をうけやすい服装
ハチは黒いものに向かって攻撃する習性があります。黒っぽい服装は避け白っぽい色の服装にしましょう。そして長袖、長ズボン、帽子を着用しましょう。
※ 香水、整髪料、化粧、ジュース、汗などの匂いにも敏感で黒い物と同じ反応を示すので注意が必要です。
【ハチ刺し事故の多い季節は?】
① ハチ刺しの多いのは夏ですが、特にスズメバチは発生の多い9月~10月を控えて7月頃から攻撃的になるといわれています。しかし夏以外の季節でも年中気をつけた方がよいでしょう。
② スズメバチはクヌギ、コナラ、ヤナギまた、生け垣に利用されるベニカナメモテ(レッドロビン)、その他ヤブガラシやホソバヒイラギ、ナンテンなどの花の蜜にも集まってきます。カブトムシやクワガタ捕りの際には飛んでいるハチを刺激しないように注意しましょう。
【ハチに刺されたら?】
① まず安全な場所に移動し、3分以内ならポイズンリムーバーを使って毒を吸い出すといいでしょう。
(針のない注射器のようなものでアウトドアショップや薬局でも取り扱っています)
② きれいな水で患部を洗います。この時、刺されたところをもんだりすると毒のまわりが早くなるので注意しましょう。冷水や氷などで患部を冷やすと毒の回りを抑える効果があります
③ 腫れた患部に抗ヒスタミン軟膏を塗るといいでしょう。(アンモニアが効くというのは迷信です)
そして病院へ行きましょう
【で気をつけること】
① 車の中にハチが入ってきたら:
・明るい側の窓を開けて刺激しないようにハチが外へ出ていくのを待ちましょう。
ハチが迷い込んで慌てているだけで、人を襲うことはありません。たたいたりしないようにしましょう。
② スズメバチのエサとなるジュースの空き缶や生ゴミを放置しないことは大切な予防です。
5.ハチ情報
アナフィラキシー・・・ハチ毒や食物、薬物等が原因で起こる重症アレルギー反応
エピペン・・・・エピネフリン自己注射製剤
http://www.anaphylaxis.jp/forum/anaphylaxis.html