食中毒に注意しましょう

この時期は、カンピロバクター食中毒が多い時期です。
カンピロバクター食中毒は、近年、わが国で発生している食中毒の中で、発生件数が最も多い食中毒です。患者数も平成20年はノロウイルスに続いて2番目に多くなっています。また、カンピロバクター食中毒は患者数が1名の事例が多いことも特徴の1つです。
カンピロバクターは、家畜の流産あるいは腸炎原因菌として獣医学分野で注目されていた菌で、ニワトリ、ウシ等の家きんや家畜をはじめ、ペット、野鳥、野生動物などあらゆる動物が保菌しています。1970年代に下痢患者から本菌が検出され、ヒトに対する下痢原性が証明されましたが、特に1978年に米国において飲料水を介して約2,000人が感染した事例が発生し、世界的に注目されるようになりました。
カンピロバクターは本菌に汚染された食品、飲料水の摂取や、動物との接触によって人間に感染します。100個程度と比較的少ない菌量を摂取することにより感染が成立することが知られています。
症状については、下痢、腹痛、発熱、悪心、嘔気、嘔吐、頭痛、悪寒、倦怠感などであり、他の感染型細菌性食中毒と酷似します。多くの患者は1週間で治癒し、通常、死亡例や重篤例はまれですが、若齢者・高齢者、その他抵抗力の弱い者は重症化の可能性が高いことに注意が必要です。また、潜伏時間が一般に2~5日間とやや長いことが特徴です。また、カンピロバクターに感染した数週間後に、手足の麻痺や顔面神経麻痺、呼吸困難などを起こす「ギラン・バレー症候群」を発症する場合があることが指摘されています。

キャンプなどのアウトドアにおいては、しっかり加熱すること、バーベキューなどの場面では、生肉を扱うハシで食べないように注意する(別途、肉を扱うトングなどを用意する)などで予防すると良いでしょう。

詳しい内容は、厚生労働省ホームページをご参照ください
http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/03.html#3-2

(出典:厚生労働省ホームページ)

2010/03/15
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